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2019-08-31 17:17:00

仏教はインドから中国を通って日本に伝来するまでにどのように変わりましたか?

Quoraへの回答

 

質問者

仏教はインドから中国を通って日本に伝来するまでにどのように変わりましたか?

 

回答

仏教が日本に来るまでに、インドのサンスクリット語という聖なる言葉やパーリ語という言語から、中国で当時の中国語に翻訳されたのは多くの方がご存知のことと思います。

 

そして、中国は国民性なのか、翻訳し終えると元のものを「焼き捨てる」という性格なので、原典にあたるものがそう数多く残ってはいません。

 

ただ、西本願寺が明治末から大正時代に「大谷探検隊」というグループを組織して、中国から「かなりの資料」を持ち帰り、その後「原典研究」がされるようになりました。

 

そもそも、中国で翻訳されるときの翻訳者は「三蔵法師」といわれるような「玄奘三蔵」や「鳩摩羅什」などのジーニアスが翻訳したことになっていますが、

 

かなりの民間人が「言語の仲介」をしたといわれています。

 

また、翻訳作業が「呉」だの「漢」だのという時代の「エンペラー(皇帝)」によって指示されて行われているため、有名な経典はほぼ「エンペラーが納得」するように内容が変更されている可能性があります。

 

また、翻訳後に「焼く」ということから逃れている原典は、複数の翻訳者がいて、浄土教の「三部経」といわれる、「仏説無量寿経」「仏説阿弥陀経」は原典と異訳本(複数の翻訳)があります。

 

とくに「仏説無量寿経」は5つの翻訳本が現存しています。

 

しかし、三部経のひとつである「仏説(観)無量寿経」については、「原典も異訳本」もないので、キレイにいえば「中国撰述」といわれ、平成のはじめぐらいまでは「偽経」といわれていました。

 

そして「仏説無量寿経」は、「浄土宗や浄土真宗で通常使われている康僧鎧(こうそうがい)翻訳本経典」と残り「4つの異訳本」と「サンスクリット原典」を比較すると、かなり違いがあり「中国の儒教思想」などが混ざっていると思われるので、親鸞は「教行証文類(教行信証)」に「康僧鎧の翻訳本」と「異訳本」も引用しています。

 

このような引用は、なるべく内容を正しく理解するためと思われます。

 

しかし、日本であたりまえの「中陰(中有)」という教説は、インドにもあり「チベット仏教」にもあるとはいえ、中国で「十王経」という経典が「偽経」としてあり、日本の中陰思想は、この偽経に寄っていると思われます。

 

つまり「まるまる中国思想」だということです。

 

日本の「お盆」の根拠になっている「盂蘭盆経(うらぼんぎょう)」も中国製だと考えられています。

 

また「原始仏教」にはない「親孝行」を説いているような「仏説父母恩重経」なども「まるまる中国思想」の偽経といえます。

 

このように、「中国での翻訳」がエンペラーに依存し、民間人の協力で行われている以上、「伝言ゲーム」のようにさまざまな点で「原典とは違う内容」になっているようです。

 

また原典と違うという以上に、「まるまる中国思想の経典」だったとしても仏教とされています。

 

そういう点で「日本で仏教」とされていても、「鵜呑みにする」と「純粋仏教ではない」ものを「仏教」に定義することになりますが、「密教」がそもそも「さまざまな思想を取り入れていて」も仏教とされ、「弥勒菩薩」のように、もともと「ゾロアスター教」由来だったりしていても、「仏教」とされているように、「仏教とはなにか」といえば、その根底に「諸行無常、諸法無我、涅槃寂静」の「三法印」があるかどうかというところをポイントにするしかないと思われます。

 

このポイントから見れば「空であれ唯識であれ」そこには「三法印」が入っているから「仏教」といえます。

 

ただし「阿弥陀仏」によって「極楽にいき」「永遠のいのちを得る」といった思想は「中国の景教(キリスト教のネストリウス派)」の影響があるともいわれており、「この世俗のわたしが、このわたしのままで極楽にいき、永遠のいのちを得る」というストーリーには「三法印」がないため「世俗の持ち越し」といわれるケースがあります。

 

そういう理由で、浄土教は「このわたしが阿弥陀仏によって、煩悩の滅または煩悩の転換がされて、わたしがなくなり無常無我に至る」という状態を得たときに、その次元が「浄土」になるという解釈が「親鸞」によって記述されています。

 

ですから「親鸞」は「極楽」という文言よりも「浄土」という文言を多用しています。

 

以上「浄土教」をメインに論じましたが、ほかの宗派においても、「三法印基準」で仕分け読みをされれば、「中国などで混在した教説かどうか」の判断はしやすいと考えられます。

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